3回目のゲストにはNPO法人ねりまねこ(東京)の亀山さん、大阪ねこの会(大阪)の荒井さんにご参加いただきました。
今回はものすごく注目度が高く、放送開始時点で124名の方がリアルタイム視聴してくださいました。
【NPO法人ねりまねこのご紹介】
https://nerimaneko.jimdofree.com/
私たちNPO法人ねりまねこが最も力を入れてるのは広報啓発活動です。
当初から私はSNS、ブログ、Twitter、Facebook、Instagramをしているのですが、この理由は1人で100匹をTNR/保護するのではなく、1匹をTNR/保護できる人を100人育てたいと思ったからです。
「お腹を空かせた人に魚を与えるのではなく魚の釣り方を教えよう」という格言があります。
ひとたびやり方さえ教えれば自ら問題解決をする人たちが増えていく。そういうコンセプトでSNSを続けています。
対策の費用対効果について、こちらの資料をご覧ください。
1匹を終生飼育するのに大変お金はかかるので、1匹で100万円以上かかると言われていますが、保護譲渡であれば1匹を保護するのに10万円と仮定すれば10匹できます。
去勢手術であれば1匹1万円で手術できると仮定すれば100匹できます。
将来の繁殖抑制効果ですが、動物1匹から10匹が増えると仮定するならば、不妊去勢手術のゾーンを見ていただくと、去勢手術をしたことで1000匹の繁殖抑制効果があり、かかる時間も非常に少なく済みます。費用対効果としては非常に高いです。
限られた人手、金、時間で最適な野良猫対策は不妊去勢手術です。
私たちが目指すことは頑張るボランティアさんを助けたい。不幸な猫や不幸なボラをなくしたいと思っています。
人も猫も幸せな社会へ、持続可能な仕組みを作っていきたいです。
私たちのボランティア活動には寿命がありますので、次世代へ繋いで行こうと思ってます。
最後に講演情報です。
12月4日は横浜市保土ヶ谷区、12月18日は東京都板橋区で講演します。
こちら両方参加可能なので、ご興味関心のある方はぜひお立ち寄りください。
私たちはオンラインであればどこでも行くことができます。次はあなたのもとへ行けるかもしれません。どうぞ気軽に声をかけてください。
【大阪ねこの会】
https://www.nyan5656.com/
大阪ねこの会とは、ボランティアが連携して活動を行うことで、外猫の環境を守るということを目的としています。
現在の会員数が2600人を超えています。
活動内容は、色々な啓発・情報提供、猫の不妊手術の支援、ねこに起因するトラブルの防止と適正管理の促進、ボランティアの情報交換と相互扶助のための定期集会、大阪市の制度に対する支援協力、最後に目的を達するために必要な活動として勉強会やセミナーなどを行っています。
今、力を入れているのが不妊手術支援で、月に1回一斉不妊手術の会場を運営しています。
2日間で150匹から200匹の不妊手術をしています。
獣医さんに協力いただいて、ボランティアさんは自分にできる形で参加が可能です。
この会場が情報交換の場所にもなっています。
去勢避妊手術の頭数は2016年から2020年までで合計9,777匹行われました。
手術数と避妊率について、こちらの資料をご覧ください。
折れ線グラフを見ていただくと、3月前後は妊娠率が50%を超え、10月から12月が一番妊娠率が少ないので、ここに手術が多く集中しています。
目指してきた効果としては、会員数の増加が目標です。
会員数を増やす目的としては、ロビー活動を充実させるためで行政と協働するため、ボランティアネットワークの充実を図るためです。
その結果、議員さんが政策を考えてくれるようになり、参加してくださる議員さんが増えました。
また、行政に意見を提出して取り上げるように取り上げてもらえるようにもなりました。
大阪ねこの会は「すべては会員のために」をモットーに、
会を支えるための会員ではなく、会員を支えるための会であり、大切なのはお金よりも人、少しの大きな活動よりも、たくさんの小さな活動を目指しております。
会費は無料で、活動の義務もありません。いろいろな特典がありますので、ご興味のある方はぜひご連絡ください。
【大阪ねこの会 から NPO法人ねりまねこ への質問】
Q.TNRや保護活動をどのように進めていき、活動当初からどのように変わりましたか?
A.元々、練馬区のガイドライン上では猫の保護は含まれておらず、マニュアル通りに保護はしないつもりで始めましたが、昨今の世の中の流れが保護・譲渡活動を推進する方向になってきたのと、譲渡する機会が増えてきました。
保護した子猫を1回リリースしてしまうと、その子たちがどこかで繁殖したら、街の中で猫が増えてしまうので、今は子猫を100%保護してます。
【NPO法人ねりまねこ から 大阪ねこの会 への質問】
Q.大阪ねこの会さんは日本最大級の会員だと思いますが、あれだけの会員数をどうやってまとめていますか?
A.あまり決まったルールはありません。
また、猫を何とかしてあげるという目的だけなので、その部分でみんながゆるく繋がっているところかな、と思います。
【視聴者からの質問を交えての対談】
Q.町内にある餌やり禁止の看板やポスターを外してもらうには、どのように声掛け・行動をするのが良いですか?
A.大阪市でも、「餌をやらないでください。餌をやるなら連れて帰りましょう」という看板を行政が作っていたので抗議し、「無責任な餌やりはやめましょう」とかそういう内容の否定的な看板ではなくて、肯定的な内容にしてくださいとお伝えして、今何案か作ってもらいました。(荒井さん)
A.練馬区では、プラスチックでできた餌やりの仕方の注意のプレートがあるので、「練馬区の保健所の名前の付いてるのありますよ、こっちに交換しときましょうか?」みたいな感じでさらっと交換してしまいます。(亀山さん)
Q.外猫さんたちのために自分もできることがしたいのでネットワークを作りたいと思っています。SNS以外での方法はありますか?
A. 多分目の前に猫がいるのかなと思うんですけど、猫がいると餌をやってる人に出会ったり、ねこの写真撮ってる人に出会ったり。そんなところからお互い声がけして知り合っていくことがありますよね。(亀山さん)
【最後に】
ご質問のコメントも凄くたくさん頂いて、皆さんもすごい関心が高かったしお勉強になったんじゃないかなと思います。
本日は、NPO法人ねりまねこの亀山さん、大阪ねこの会の荒井さんにたくさんお勉強させていただきました。お二方、どうもありがとうございました!