【日本全国ネコ会議とは】
この番組は、人とネコとのより良い未来を目指して活動する皆さんにスポットライトを当てる番組です。全国には、人と動物のためにユニークな活動をされている方々が、たくさんいらっしゃいます。そういった皆さんから、どんなことを目指して、どんな活動をされているか、また、どんな苦労をされているかといったお話をうかがう番組です。2つの団体を一緒にお招きして、それぞれの特長や、共通する課題を浮き彫りにしていこうと考えています。視聴者の皆様の中には、動物のための活動をすでにしていたり、将来やってみたいと思う方もいらっしゃることでしょう。そういった皆様にも役立つヒントが見つかるかも知れません。
初回のゲストにはびわ湖わんにゃんマルシェ(滋賀県)の藤井さん、NPO法人SPICA(広島県)の山下さん
にご参加いただきました。
【びわ湖わんにゃんマルシェのご紹介】
びわ湖ワンニャンマルシェは滋賀県野洲市というところで、人と動物たちが寄り添う優しいまちづくり「共生」をテーマにした犬猫に関する手作り市です。(※活動内容等詳細は下記QRコードを読み取ってください。)活動の様子は地元のびわ湖放送の番組「SOSE編集部」でも放送されました。YouTubeにフルバージョン30分の映像があるので、「SOSE編集部」で是非検索してください。
【NPO法人SPICAのご紹介】
SPICAは広島県で2012年に設立した「人間と動物が豊かに共生する社会をめざしてまずは知ることからはじめませんか」ということを合言葉に活動をしている団体です。団体設立のきっかけとなったひろしまドッグぱーく崩壊で、保護だけでは動物の問題は解決しないのではないか?と強く感じ、根底から解決したいと思い、教育に力を入れようと思いました。活動内容としては、一番力を入れている「いのちの教室」という学校への出前授業、動物愛護センターへのボランティア、大人向けの講演会、イベントへの参加・出店、子供たちとのコラボイベントのサポートなどがあります。いのちの教室は、2014年から活動し、年20校ほど、7年で2万人以上が受講しました。
【視聴者からの質問も交えての対談】
対談ではお互いの団体へ質問、視聴者の方からの質問も交えて、啓発の大切さ、難しさなどを掘り下げて話を進めていきました。
山下さんからの「地元のネットワークがうまく築けないのですが、どのように地元での輪を広げていらっしゃいますか?」との質問には、藤井さんから「地元のフリーペーパーで紹介してもらったり、わんにゃんマルシェの会長が地元の青年会議所のOBで、顔が広いので、地元の企業さんにお願いにまわったりして、ご協力いただきました。新型コロナの前は、テーブルを用意して、犬猫のお困りごとなど相談に来たり、飼い主同士がおいしいものを食べたりしながら楽しめるような空間づくりを心掛けていました。」とのアドバイスをいただきました。
藤井さんからの「子供たちの純粋な質問の中で、回答に困った質問はありますか?」との質問には、山下さんから「なぜ殺処分をするんですか?」と言われて、大人だとやむを得ない状況を理解していただけるのですが、「なぜですか?」と言われてしまうとどこからどういう風に言ったらいいのかな?と思い、「狂犬病予防という法律があってね」とかそういう話をします。でも本当はなぜ殺さなければいけないんだっていうところに答えなければいけないんだけれども、そこをきちんとうまく伝えることがまだ私の中ではできなくて、これは結構きつかったです。私は殺処分数や方法やどんな犬猫が入ってきているか説明して伝えれば、おのずとわかってもらえると思っていたのに、「なんで殺さなければいけないのかわからない」という子供がいて、確かにそれは殺していい理由には多分なっていないんだなと、改めてわかりました。」と子供たちからの質問に真摯に答えることの難しさを感じているとの回答をいただきました。
その他にも、視聴者の方から多くのご質問やご感想をいただいたのですが、中でも大学生の方から、「高校生のとき、地元の保護団体が主催された譲渡会にて、活動に参加したいという旨を、団体の方にお話に行きました。ですが、これまで地元で学生が活動している例がなかったからか、あまりウェルカムな雰囲気ではありませんでした。当時すこしさみしい気持ちになり、自分にできること(知ること)を探してきました。山下さんの活動をお聞きして、勇気が出てきました。ありがとうございます!」とのご感想をいただき、ゲストのお二人からも、大学生の知識の吸収、フットワークの軽さはとても頼りになるし、自らの気持ちを大切にして活動してくれていることに関心します。と励ましのお言葉をいただきました。
【各団体からのお知らせ】
[SPICAさんからのお知らせ]
★ご支援のお願い
私たちSPICAという団体と、東広島市の老舗和菓子屋「さくらや」とのコラボ商品として、「スピカちゃん」というお菓子を作っていただいております。栗餡のおいしいパイとおせんべいがセットになったお菓子です。ネット通販で購入することができますので、ぜひ皆さん買っていただければと思います。この中から一部が寄付としてSPICAの教育活動や保護活動に使われます。とてもおいしいので、是非食べてみてください。
★ご寄付・継続サポートのお願い
現在保護猫12匹の医療費、フード、猫砂代などに大切に使わせていただきます。
クレジットカードが使えるようになりましたので、もしよろしければご寄付のご協力をお願いできればと思っております。
[びわ湖わんにゃんマルシェさんからのお知らせ]
★次回9/12(日)、10/10(日)、11/14(日)に滋賀県野洲市でマルシェが開催されます。情報はFacebookやInstagramなどのSNSを中心に配信しておりますので、タイミングが良ければ遊びに来ていただければと思います。
★繁殖制限に対する計画をしております。Facebookで発表していきたいと思いますので、ご協力のほど、よろしくお願いいたします。飼い主不明の犬猫に対する募金や物資のご協力も引き続きお願いしておりますので、こちらについてもご協力をお願いいたします。
【本日の感想】
藤井さん
私たちマルシェと同じで、興味を持ってくださっている方に広く知らせるということは、素敵だと思います。きっかけ作りはとても大切で、動物の管理センターが怖い、処分しているところはねぇ、という意見もありますが、現実を見てもらうことが大事だと思います。ボランティアさんがいらっしゃるところもあるので、まずは聞いてみて知っていただき、自分事としてとらえていただいて何かできることを初めるきっかけになればと思います。ありがとうございました。
山下さん
コロナで辛い日々が続いてますが、逆にコロナのおかげでこんな風に違う県の方とつながっていけることができたので、お勉強にもなるし、自分の活動にも刺激になったと思います。こういう輪がどんどん広がって、猫のことをもっと考えてくれる人が増えたらいいなと思います。
鈴木
今回、啓発活動に力を入れていらっしゃるお二方のお話を聞いて、理解者を広げるための努力は数値や成果として見えにくいけれど、行き場のない動物がいるという事実を知り、その現場に立ちあう機会を提供することで、一歩を踏み出す人の背中を押すことになるのだと強く感じました。私たちもネコ会議を通じてその繋がりに一役買えるように頑張ろう!と思います。