九州保健福祉大学 准教授 加藤謙介さん

飼い主とペットが安心できる居場所が必要!

飼い主とペットが安心できる居場所が必要!

ペットとの家族的関係が深まる中、「人とペットの災害対策」への社会的関心が高まっています。
様々な備えや支援のあり方が検討されつつも、未だ多くの課題が残されています。

私は、社会心理学を専攻する大学教員であり、かつ災害ボランティアでもある立場から、
平成28年熊本地震や令和2年7月豪雨の被災地で、飼い主とペットの支援に関わってきました。

その中で、特に、長期にわたる被災生活の中で、
飼い主とペットが安心して生きていける「居場所」の確保が課題であることを痛感しています。
そのために、避難所環境の改善や地域防災力の向上など様々なアプローチが求められますが、
「ペットを安心して託すことができる場所の確保」もまた、必要な備え・支援のひとつとなるでしょう。

飼い主とペットの「家族としての絆」を守り、
災害があっても共に生き抜けるような備えを築く際、
「ペットを安心して預けられる場所」のネットワークを全国に構築することは、
人とペットの減災の大切な手段の一つとなると、私は考えています。

本プロジェクトが進展し、ペット・飼い主・非飼い主を含む全ての市民が、
災害に遭ってもなお安心して生きていける地域社会が築かれることを、切に願っています。